時々船の沈没など事故のニュースが飛び込んできますが、そんな船の沈没事故から助かるにはどうすればいいのでしょうか?
事前に船の沈没事故を回避する方法はないのでしょうか?
今回は、船が沈没してしまう時に助かるためにはどうすればいいのか?船の事故を事前に回避するために知っておきたいことなどを調査してまとめてみました。
さらに低体温症の対処法なども合わせて調査してみたので、参考にして万が一に備えてくださいね!
船の沈没から助かる方法はあるの?船上で事故に遭遇したらどうするの?
2022年4月23日に北海道の知床半島沖で観光船が遭難する痛ましい事故が起こりました。
このような船の沈没事故は生死にかかわってきますが、船の沈没から助かるにはどうすればいいのでしょうか?
私自身もいつどこで事故に遭うか分からないので、船が沈没するような事故に巻き込まれた時の対処法を調査してみましたよ。
船に乗船後沈没しそうになった時に、助かるためにどうすればいいのか?船の沈没事故から生き延びるための対処法をご紹介しますね。
船の沈没から助かるために大切なこと
それではまず、船が沈没する状況から助かるために船に乗る時に知っておきたい大切なポイントを解説していきますね。
1.船に乗ったら個人用の救命具の置き場所を確認する
どんな船であれ、船に乗った時はどこに救命具があるのか確認してくださいね。
飛行機でも同じですが、救命具の位置、装着方法はしっかりと事前に確認するのがまずは第一です。
2.救命ボートの有無、ボートまでの道順を確認する
観光船の大きさによって救命ボートがある場合とない場合もありますが、救命ボートや浮き具などあればしっかりとその位置やそこまでのルートを確認しておくといざという時に安心ですよ。
3.船に何かしらトラブルがあった時はすぐに救命胴衣を着用する
船外に出る時も救命胴衣を着用する場合もありますので指示に従ってくださいね。
また飛行機と同じように、緊急時は不必要な持ち物に気を取られずに、自分や家族の命を守ることを優先してくださいね。
4.船長の指示に従う
船の上では船長が絶対になります。
そしてみんながパニックになってしまうことは危険です。
しっかりと船長の指示に従い、落ち着いて行動するように心がけてくださいね。
5.船が傾き始めたら何かを掴む、安全な脱出ルートへ向かう
船が傾いてきたら、何かに掴み、まっすぐ立っていられるようにします。
そして手すりなど掴みながら安全な脱出ルートへ向かいます。
船外のデッキなどにいる場合も、海に投げ出されないようにしっかりと頑丈なものにつかまってくださいね。
また、浮いている物にぶつからないように気をつける必要もありますよ。
6.救命ボート、浮き輪や浮き具を探し、海に投げ入れる
最悪な場合、船が沈没すると海に入らなければなりません。
海水に浸かると、低体温症のリスクもあり、非常に生き延びる確率が下がってしまいます。
助かるためには、飛び込む前に浮き具などを用意して少しでも生存確率を上げましょう。
7.船から飛び降りる前に、飛び降りる場所を目視する!
また、船から飛び込む際、下に人や物などぶつかるものがあると危険です。
救命ボートがあれば直接ボートの上に飛び降りますが、無理な場合は近くに飛び降り、ボートへすぐに乗り込めるようにします。
また高い部分から飛び降りることは水面にぶつかって重傷を負う可能性もあり大変危険なので、できるだけ水に近い所から入るようにしましょう。
8.救命ボートに乗った後の対応
救命ボート上では体力を温存することが大事です。
他人が一緒にいる場合は身を寄せ合って暖をとりましょう。
万が一長期にわたる場合は、海水は飲めないので雨水を貯めておくなど救助がくるまで備えも必要です。
このような船上で事故が起こったの対処法として、船の沈没から助かる為の方法が動画で分かりやすく載っていました。
こちらも参考にしてみてくださいね。
船が沈没し、海水に飛び込んだ場合、次に危険なのは低体温症ですね。
助かるためにはどのように対処すればいいのか、低体温症についてもみていきましょう。
船の沈没から助かる方法はあるの?低体温症の対処法は?
船の事故で船が沈没してしまった場合、助かるためには救命胴衣や救命ボートなどが重要でしたね。
しかし冷たい海に飛び込むことは低体温症となりとっても危険なことですよね。
そんな低体温症についてどのようなリスクがあるのか、また対処法はどうするのかをご紹介しますね。
1.船の沈没で気を付けたい、低体温症とは?
船が事故で沈没してしまった後、冷たい海水に浸かっていると空気中よりも25倍速く体温が下がると言われており、低体温症になるリスクが高まります。
低体温症とは、体温が35℃以下に低下した状態で、死亡率は20~90%とも言われているとても危険な状態になってしまいますよ。
低体温症になると、「ふるえ」の他、交感神経が活発になり「血管の収縮」「頻脈」「四肢の冷感」「過呼吸」「多尿」などが起こり、体温を戻す働きが起こります。
その後、体温が戻らず35℃~32℃に低下してしまうと、ふるえとともに、思考・判断力の低下、感情も鈍くなります。
32℃~28℃では、意識障害や昏睡に至り、心臓は不整脈が出て機能が落ちていき、また呼吸も抑えられ、低酸素血症になっていきます。
28℃以下では重度の低体温症となり心停止のリスクも高まりますが、このラインはまだ蘇生する可能性が残されていると言われていますよ。
しかし、22℃以下では、無呼吸に陥り、20℃以下で心停止が起こります。
このように、船が事故で沈没し、身体が海水につかっていると低体温症のリスクが高まります。
低体温症にて眠ってしまったり、意識がなくなってしまうとおぼれてしまうという危険性がありますよね。
【水温と意識不明、生存時間との関係について】
水温 | 意識不明までの時間 | 予想生存時間 |
0℃以下 | 15分以内 | 15分~45分 |
0℃~5℃ | 15分~30分 | 30分~90分 |
5℃~10℃ | 30分~60分 | 1時間~3時間 |
10℃~15℃ | 1時間~2時間 | 1時間~6時間 |
15℃~20℃ | 2時間~7時間 | 2時間~40時間 |
20℃~25℃ | 2時間~12時間 | 3時間以上 |
この表からも分かるように、水温が低いと予想生存時間もとても短いです。
では、少しでも助かる可能性を高めるためにどうすればいいのでしょうか?体温を温存するための対処法について調査してみましたよ。
2.船の沈没後、低体温症から助かるためには?
水中で身体を動かすことは体温を逆に下げてしまう行為になってしまうようです。
近くに助ける人がいる、つかまる物がある、などの状況でない場合は動かない方が良いですよ。
また、頭の部分は放熱する速度が速いので、できるだけ水に浸からないように、頭は水面から出しておきます。
もちろん、体も水面から出す方が放熱を押さえられるので、何かつかまったり、浮かんでいるものに乗れる場合は利用して、体を水面から出すようにした方がいいですよ。
海中での体勢としては、腕を組んだり、両足を密着させて(救命胴衣をつけた状態)できるだけ体温の放熱を防ぎます。
近くに浮いている人がいたら、肩を組むなどでお互いに温め合うと生存率が高まると言われていますよ。
船が沈没するという最悪の状況で助かるために、できる対処法をおこなって生存率をあげていきましょうね!
では、そもそも船の事故を事前に回避することはできないのでしょうか?船に乗る前に気をつけることをまとめてみましたよ。
船の沈没から助かるにはどうするの?事前に事故を回避する方法は?
船が沈没してしまった時は、海水温が低いと低体温症になる危険性がありましたよね。
そもそも船の事故を回避するために、私たち一般人は何ができるのでしょうか?
2022年4月23日に起きた北海道の知床半島沖の観光船の事故は、他の観光船が運航しない中荒れた天気で出航してしまったのが原因の一つでもあります。
一般の人は、船が出航しても安全なのか?海の状態が分からない場合が多いかと思います。
また、北海道の知床の方は4月といってもまだまだ寒いんですよね。
本州では花見も終えて暖かくなった地域から来る人達には想像もできないくらい、まだ春には遠い所なんですよ・・・
そういった意識の差から、悪天候であっても「せっかく遠くまで観光で来たから、船が出るなら乗ろう!」という気持ちになってしまいますよね。
やはり船の沈没事故などから身を守るためには、事前に情報収集は必要かと思いますよ。
そんな、船の沈没から助かるために事前に知っておきたい、天気についてまとめておきますね。
船の沈没事故からの回避方法:船に向く天気の条件とは?
船が出航するには、気象や海象の条件をしっかりと確認する必要がありますよね。
基本的に船が出航するかどうかは船長の判断になるのですが、今回のように船長判断が誤っている場合は困りますよね。
そこで、私たち一般人でも分かりやすいのは、波の高さや風の強さなどを天気予報で波高や風速として確認しておくことが大事ですよ。
また、各船、観光船、遊覧船、漁船など大きさなどによって運航基準が違うのですが、それぞれに基準が設けられています。
(例)風速15m以上、波高2.0m以上は運航を停止 など
私は釣りが好きなので、時々釣り船の運航基準など見ていました。
もし行く先の観光船がどんな基準で運航しているのか気になる場合は事前にネットなどで調べてみておくのも良いかもしれませんね。
ただ、現場の天気がよくても、海に出た後の波の様子は分からないのでその判断は船長などプロに任せるしかないですよね。
ちなみにもっと大きな長距離フェリーは、波がもっと高くても運航しています。
船の大きさで基準が違うので、「フェリーで行けたからこの観光船も行けるだろう」と考えるのは危険ですよ。
観光船や小さな漁船の運行基準は厳しく、波高が1.0m以上あれば運航中止とするところも多いです。
運航基準はそれぞれの船の種類によって違う、ということも覚えておいてくださいね。
特に観光で遠くに来た場合は気温自体も違うことがあり、事前に気温などの情報もよく見ておいた方がいいですね。
船で沈没してしまったら、海水温も気を付けなければなりません。
今回の北海道知床での船の事故では、ライフジャケットで浮いて救助を待てるほど海水温が高くありませんでした。
服装などもしっかりと準備した方が安全ですよね。
このように船を利用する前にもしっかりと情報を確認して、安全に船旅を楽しみましょうね。
船の沈没から助かる方法はあるの?事故の回避方法はどうするの?のまとめ
この記事では、船が沈没してしまう時に助かるにはどうすればいいのか?また、低体温症の対処法、船の沈没などの事故を事前に回避するために知っておきたいことなどを調査してまとめてみました。
船上では船長が絶対の存在です、しっかりと指示を聞いて落ち着いて行動するようにしましょうね。
また、船が沈没してしまった場合に助かるために、「救命胴衣を着る・頑丈なものにつかまり体勢を整える」など取るべき行動を覚えておいてくださいね。
海水温が低い場合、低体温症になってしまうと死亡リスクが高まりとっても危険です。
低体温症からも助かるためにも、できる限りの体温を温存した対処をおこなってください。
そして船に乗る前に、事故を回避するために自身で気象や海象の確認と、せっかくの観光でも悪天候では船に乗らないという決断も必要ですよね。
観光船など楽しむために、万が一の備えに役立ててくださいね。